HPVワクチン・シルガード９について

子宮頸がんとは？

子宮頸がんとは、子宮頸部という子宮の出口に近い部分にできるがんです。子宮頸がんは20～40代の若い世代の女性の多くを占めております。

このがんはHPV（ヒトパピローマウイルス）の感染が原因と考えられています。HPVウイルスはごくありふれたウイルスで、性交渉の経験がある女性の多くが”一生に一度は感染する”と言われており、日本では毎年約1.1万人の女性がかかる病気で、さらに毎年約2,900人の女性が亡くなっています。

これは1クラス35人の女子クラスで換算すると、2クラスに一人が一生のうちに子宮頸がんになり、10クラスに一人は子宮頸がんで亡くなってしまう計算になります。子宮頸がんの予防方法はHPVワクチンを接種し、HPVの感染を防ぐことです。

HPVワクチンとは？

HPVワクチンとは、HPVの感染を防ぐワクチンです。これまでは、2価と4価のHPVワクチンが公費で接種できていましたが、2023年4月から9価ワクチン（シルガード９）も公費の対象となりました。従来の2価・4価ワクチンでは60%程度子宮頸がんしか予防できませんでしたが、新たに公費の対象となる9価ワクチン（シルガード９）では約90％の子宮頸がんを予防できます。

HPVワクチンには子宮頸がんを予防する高い効果がありますが、日本のHPVワクチン接種率は先進各国の中で極端に低いという現状があります。WHO（世界保健機構）によると、HPVワクチンの接種率は、北欧やオーストラリア、カナダでは90%近くあり、韓国でも約70%の対象女性が接種しております。一方で、日本では約7%の接種率となってしまっております。（令和2年度時点）

この結果として、日本のHPVに起因する子宮頸がんの発生率は、G7の中でワースト1位、G20の中でもワースト5位というとても高い数値になってしまっています。HPVワクチンの接種率を上げ、子宮頸がんになってしまう女性を少しでも減らすための取り組みとして、国はHPVワクチンのシルガード９を補助金対象とするように動いているのです。

接種対象者・スケジュール

シルガード９の接種対象は９歳以上の女性です。
ただ、定期接種として公費で受けられるのは小学校６年～高校１年相当の女子です。また、平成９年度生まれ～平成17年度生まれ（誕生日が1997年4月2日～2006年4月1日）の女性の中で、定期接種の対象年齢（小学校６年から高校１年相当）の間に接種を逃した方も、公費で接種ができます。（キャッチアップ接種）

HPVワクチンは合計３回接種することが必要です。
接種スケジュールは、「初回接種」、「初回から2ヵ月後」、「初回から6ヵ月後」の3回（1回0.5mL）です。

副反応は？

注射部位が赤く腫れたり、痛くなったりします。具体的には、接種した部位の痛み（93.0%）、接種した部位の腫れ・赤み（30~50%未満）、かゆみ・出血・発熱・頭痛・悪心・下痢など（1~10%未満）です。嘔吐や四肢の痛み等は1%未満であり、重いアレルギー症状などは頻度不明（非常に稀）とされています。

シルガード９の料金

現在、当院ではHPVワクチン・シルガード９を、 44,000円(税込)/回で実施しております。HPVワクチンは3回の接種で完結するため、一度も接種したことがない方であれば、3回接種の合計は132,000円(税込)となります。 しかし、2023年4月よりHPVワクチン・シルガード９は補助金の対象になるため、2023年4月以降の接種であれば、ご負担となる金額は今よりは少なくなります。補助金額については、まだ厚生労働省から発表されていないため、発表がされ次第情報を更新いたします。

予約方法は？

ワクチン仮申込フォームを入力し送信してください。24時間以内（土日・祝日を除く）に、当院からお電話もしくはメールでご連絡を差し上げ、ご予約確定となります。

シルガード９の問診票を下記よりダウンロードしていただき、ご記入の上、ご持参ください。

副反応は？

注射部位が赤く腫れたり、痛くなったりします。具体的には、接種した部位の痛み（93.0%）、接種した部位の腫れ・赤み（30~50%未満）、かゆみ・出血・発熱・頭痛・悪心・下痢など（1~10%未満）です。嘔吐や四肢の痛み等は1%未満であり、重いアレルギー症状などは頻度不明（非常に稀）とされています。

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