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【ワクチンで予防できる唯一のがん!?子宮頸がんワクチン】
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【ワクチンで予防できる唯一のがん!?子宮頸がんワクチン】
健康に長生きすることは私達の願いです。しかし、現在日本では2人に1人ががんにかかり、3人に1人はがんで死亡すると言われています。がんやその他の病気にならないために、日々食事や運動など色々な工夫をされている方もたくさんいらっしゃるでしょう。病気にならない薬があったらいいのに!と思う方も多いはずです。
そんな中ワクチンで高い予防効果を得られる唯一のがんが子宮頸がんです。そこで本日は「ワクチンで予防できる唯一のがん」である子宮頸がんのワクチン(予防接種)についての記事でございます。
◆よく耳にはするけど『子宮頸がん』って・・?
子宮頸がんは女性のがん部位別罹患数で第5位と上位であり、最近では特に20~30代の若い女性に急増していることから、これらの年代の女性では乳がんに続き罹患率、死亡率ともに2位という統計が出ています。
子宮頸がんは子宮の入り口付近の頸部という場所にできるがんで、その95%はヒトパピローマウイルス(HPV)の感染によることが分かっています。HPVは皮膚や粘膜に感染するありふれたウイルスで、感染経路は主に性交渉となりますが、口や手を介しただけの接触でも感染するため、通常の性感染症に比べ予防が難しく、性交渉の経験がある方の60~90%が感染するとも言われています。感染しても90%の人は免疫で排除されるため問題ありませんが一部の人で長期間持続感染し、そこから更に一部の人が子宮頸がんへと進行します。
◆HPV(ヒトパピローマウイルス)とワクチン
HPVには180種類以上の遺伝子型が見つかっているため、その全てに対応するワクチンを作るのは困難ですが、子宮頸がんになりやすいHPVの型は既に研究でわかっています(下表:北里大学腫瘍フォーラム記事より)。現在国内で承認されているワクチンには最もリスクの高い16型と18型を予防する2価の「サーバリックス」、それに加え尖圭コンジローマの原因となる6型、11型を含む4価の「ガーダシル」、更に最近では31型、33型、45型、52型、58型も含む9価の「シルガード9」及び、シルガード9と同様ですが国内未承認の「ガーダシル9」が発売されました。
当院ではシルガード9とガーダシル9を取り扱っております。
現在日本で公費助成となっているのは2価と4価のワクチンのみです。海外では子宮頸がんの原因として16型、18型で7割以上と多くを占めるのに対し、日本では16型、18型は6割未満であり、それ以外の遺伝子型が占める割合が高くなっています。そのため9価のワクチンでは実に日本での子宮頸がんの原因となるHPVの約90%をカバーできることになります。
◆ワクチン接種のタイミング
但し、一度感染したHPVを排除する効果はワクチンにはないため、初めて性交渉をする前に接種することが最も有効的と言われています。もちろん新たな感染は予防できるため、過去に性交渉の経験がある方でも有効です。そして、男性にとってもパートナーの子宮頸がんを予防する上で、ワクチン接種を行うことは重要であると考えます(男性自身にも尖圭コンジローマやその他HPV関連のがんを予防するメリットもあります)。
~当院でのワクチンの料金は以下のとおりです~
シルガード9(1回分):44,000円
ガーダシル9(1回分):38,500円
ガーダシル9(3回分):110,000円
~接種スケジュール~
1回目の接種を受けた2か月後に2回目を、6か月後に3回目の接種を受けます。
シルガード9、ガーダシル9ともに、1年以内に接種を終えることが望ましいとされています。
ワクチンを接種したい方はもちろん、話だけでも聞きたい、不安に思うことを相談したいという方も是非ご来院ください!
▼ワクチン接種のご予約はこちら
WEB予約:http://mymc.sakuraweb.com/contact/appointment/
電話番号:03-4579-9011(渋谷)
03-4565-0200(大手町)
◯関連記事
HPVワクチンについて(ガーダシル9・シルガード9)
http://mymc.sakuraweb.com/clinicblog/13323
◯参考資料
厚生労働省ヒトパピローマウイルス感染症~子宮頸がん(子宮けいがん)とHPVワクチン~
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou28/index.html
日本産婦人科学会
https://www.jsog.or.jp/modules/jsogpolicy/index.php?content_id=4
特集「第17回北里腫瘍フォーラム」 HPV感染と子宮頸癌との関連性─HPVワクチンの展望について─
https://www.kitasato-u.ac.jp/ktms/kaishi/pdf/KI40-1/KI40-1-39-46.pdf