INDEX
1.
マイコプラズマ・ウレアプラズマ感染症とは
2.
症状
3.
検査
4.
治療方法
5.
予防方法
尿道炎のうち原因菌として淋菌が検出されるものを淋菌性尿道炎といい、淋菌が検出されないものを非淋菌性尿道炎といいます。非淋菌性尿道炎のうち約半数はクラミジアが原因微生物です。残りの半数は淋菌もクラミジアも検出されない非クラミジア性非淋菌性尿道炎で、原因の多くがマイコプラズマやウレアプラズマという細菌ということが最近分かってきました。マイコプラズマとウレアプラズマは、細胞壁が無く、自己増殖できる最小サイズの細菌です。性交渉により人に感染します。オーラルセックス(咽頭性交)やアナルセックス(肛門性交)があれば咽頭や肛門にも感染します。細胞内に入り込み生存しますので、抗菌薬で治療してもなかなか治らないという現象が起こります。泌尿生殖器に病原性のあるとされているマイコプラズマは、Mycoplasma genitalium(以下M. genitalium )とMycoplasma hominisです。ウレアプラズマは、Ureaplasma urealyticumとUreaplasma parvumです。分かっていないことも多いのですが、現在、この中でM. genitaliumに関しては病原性や治療法について明らかになってきています。
男性では尿道炎、急性精巣上体炎、急性・慢性前立腺炎、亀頭包皮炎、男性不妊を起こします。尿道炎では尿道痛が強い場合もありますが痒み程度の軽い症状のこともあります。尿道分泌物は膿性から漿液性(サラサラしたもの)まで様々です。尿道炎から感染が上行して急性精巣上体炎を起こします。感染を放置していると菌によっては不妊に繋がる可能性があります。
女性では細菌性腟症、子宮頸管炎、骨盤内炎症性疾患、不妊症、妊婦では流早産を起こすとされています。帯下(おりもの)異常、腟の痒み、不正性器出血、下腹部痛などの症状が起きることがありますが、クラミジアと同様、無症状の方も多く、将来の不妊症に繋がる可能性があります。妊婦では流早産の原因となることもあります。
咽頭感染では喉の違和感など、淋菌やクラミジアによる咽頭炎によく似た症状が出ることがありますが、ほとんどの場合は自覚症状がありません。 症状があるのに淋菌やクラミジアが陰性の場合はマイコプラズマ・ウレアプラズマが原因となっているかもしれません。
マイコプラズマ・ウレアプラズマは分離培養検査が困難であるため、PCR法(核酸増幅法)での検査が適しています。今まで保険適応がなかったのですが、2022年6月にM. genitaliumを検出するPCR法が保険適応になりました。淋菌やクラミジアではないのに症状が改善しない場合はマイコプラズマ・ウレアプラズマの可能性があるため検査が必要です。
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医師問診
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尿を採取し検査
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2週間後結果説明
抗菌薬の中でマクロライド系の抗菌力が最も強く、他にキノロン系でクラミジア性感染症に準じて治療を行います。マクロライドが効かないマクロライド耐性のM. genitaliumが増加しており、更にはキノロン系にも耐性をもったM. genitaliumが報告され治療上の問題となっています。治療効果判定の検査に関してはすべきかどうかなど決まっていないのが現状です。M. genitaliumの治療効果判定の検査を行う場合は治療終了してから2-4週間後に行います。なかなか症状が良くならない場合は使用する薬や内服する期間などについて専門医と相談する必要があります。
予防方法は他の性感染症と同じです。まずは不特定多数との性行為は控えることが大切です。コンドームの使用はもちろんのこと、性交渉時に一貫して適切にコンドームを使用することが重要です。昨今の性交渉の多様化により咽頭性交や肛門性交などで感染することもあるため、その際にも適切にコンドームを使用することが重要となります。
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