INDEX
1.
トリコモナスとは
2.
症状
3.
検査方法と検査ができる時期/潜伏期間
4.
治療方法
5.
予防方法
寄生虫である腟トリコモナス(Trichomonas vaginalis)原虫による感染症で、古くから知られている主に性交渉により人に伝播する性感染症のひとつです。地域による感染率の差があり、近年、日本では減少傾向にありますが、再発を繰り返す難治症例も少なくありません。感染者の年齢層が他の性感染症と比べて幅広く、中高年や性交渉開始前の女性や小児でも感染がみられ、性交渉以外の感染経路(タオル、下着、便器、浴槽)もあるとされています。男性は通常、トリコモナスに感染している女性から感染します。
潜伏期間は1~2週間です。腟トリコモナスに感染しても、多くの男性では無症状のことが多いです。しかし、尿道炎や前立腺炎を引き起こすことがあり、排尿時痛、排尿時の違和感、尿道分泌物が出ることがあります。自然に症状が消えてしまいますが、治療を受けない限り、パートナーに腟トリコモナスを感染させる可能性があります。 女性では腟炎を起こします。悪臭のする泡状で黄緑色の帯下(おりもの)の増加、外陰部や腟の強い痒みや刺激感などの症状があります。感染しても無症状の方が20-50%いるといわれていますが、その中の1/3は半年以内に症状が起きてきます。 また、妊婦が感染すると早産を招くことがあるので注意が必要です。
男性では尿を、女性では腟分泌物を検査することで診断を行います。顕微鏡検査が最も簡便な方法で、活発に動くトリコモナス原虫を確認できれば確定診断となります。ただし、寄生しているトリコモナスの数が少ない場合などでは顕微鏡検査のみでは診断がつかないこともあるため、分離培養法やPCR法(核酸増幅法)で診断を行うこともあります。PCR法であれば診断の精度が高く、比較的短時間で結果が出ます。 淋菌感染症またはクラミジア性器感染症などの他の性感染症との合併もありますので、他の性感染症も念頭に置いて検査を進めていく必要があります。
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医師問診
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男性では尿を、女性では腟分泌物を採取し検査
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2週間後結果説明
本人およびパートナーが同時に治療を行う必要があります。 治療は抗菌薬のメトロニダゾールまたはチニダゾールという薬剤を内服します。妊娠3ヶ月までの方や内服薬が使用できない女性は腟錠で治療します。腹痛や嘔吐、顔が赤くなるなど症状がでることがあるため、内服中から内服後3日間はアルコール摂取を避けます。
性交渉時にコンドームを最初から最後まで正しく使用することが重要です。感染している可能性があれば、性交渉を控え、早めに医療機関を受診しましょう。受診して腟トリコモナス感染症あるいは他の性感染症に感染していることが分かった場合には、今までの性交渉の相手に告げて医療機関の受診を勧めましょう。これによって感染の蔓延や再感染を防止することができます。
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