INDEX
1.
一般細菌による尿路感染症とは
2.
症状
3.
検査方法
4.
治療方法
5.
予防方法
他の項では淋菌・クラミジア、HIV、梅毒など皆さんに広く認知されている性感染症について述べてきました。これらの性感染症は、特定の病原体が尿道や腟などに感染することで特徴的な症状が出現し、それぞれ病名がつけられています。 しかし、これら以外にも病原菌の種類はたくさんあり、それらが尿道、膀胱、前立腺、腎臓などの尿の通り道に感染すると「尿路感染症」を発症します。尿路感染症は乳幼児から高齢者まで幅広い年代にみられます。腎臓の病気である腎盂腎炎は高齢者がなりやすい感染症として肺炎の次に多いですし、高齢男性では前立腺炎、若年女性では膀胱炎も非常に一般的な疾患です。 一般的に「膀胱炎」というと急性単純性膀胱炎をいい、圧倒的に女性がかかりやすいです。ここでは性感染症についての解説を行なっていますので、あえて注意を喚起したいのは若年女性の膀胱炎についてです。女性の膀胱炎の原因が全て性交渉というわけではないですが、一部は性交渉が原因となって発症する病気でもあるため注意が必要です。急性単純性膀胱炎を中心に以下に述べます。
急性単純性膀胱炎の原因菌は大腸菌(便に多く存在)が最も多く、次いでブドウ球菌、連鎖球菌などです。それらの菌は外尿道口から入り、尿道を上行して感染します。女性は尿道が3~4cmと男性に比べ短く、簡単に膀胱に菌が侵入します。 大腸菌はだれでも陰毛や腟のあたりに必ず付着していて、自然に膀胱に侵入することもありますが、尿と一緒に洗い出されることが多いので膀胱炎になることは多くありません。性交渉後に排尿しなかったり、ビデ・ウォシュレットの水圧洗浄の使用、湿ったパッドを長時間装着したり、下痢で陰部に菌が多く付着する時に膀胱炎になりやすいので注意が必要です。
急性単純性膀胱炎の症状は頻尿、排尿時痛、残尿感、尿混濁、膀胱不快感です。通常、発熱は伴いません。尿路感染症で発熱を伴う時は、膀胱炎から上行感染を起こし、腎盂腎炎を発症していると考えられます。
一般的に、一般細菌による尿路感染症を診断する時には、尿を採取して検査を行います。
1
医師問診
2
採尿検査
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2週間後結果説明
急性単純性膀胱炎は抗生物質(抗生剤)の内服で治療します。耐性菌を増やす原因にもなりますので、処方された抗生物質は副作用がない限り自己中断せず飲みきって下さい。また、排尿を我慢しないで、水分をたくさん摂って尿と共に菌を体外に流しましょう。 腎盂腎炎では抗生物質の点滴や入院治療が必要になることもあります。尿路感染症を繰り返す場合は排尿障害や尿路奇形、結石、腫瘍などが背景にあるかもしれないため、泌尿器科で精密検査を受けて下さい。
排尿を我慢しない、性交渉後や就寝前に排尿する習慣をつける、ビデ・ウォシュレットの使用を避けることが予防になります。
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