INDEX
1.
HPVとは
2.
症状
3.
検査
4.
治療
5.
HPV関連癌について
予防方法
HPV(ヒトパピローマウイルス)による性感染症です。HVPには200種類以上のタイプがあります。HPVはほぼ全ての成人男女が一度は感染すると言われるほどのありふれたウイルスです。その中で、性交渉によって伝播し性器病巣や性器から検出される粘膜型HVPは40種類以上あります。尖圭コンジローマの原因は低リスクHPVのHPV6・11型が約90%を占めています。性交渉によりHPVが皮膚や粘膜の微小な傷や子宮頸部に侵入して感染します。 感染症発生動向調査における尖圭コンジローマの報告数は、男性では2005年をピークに減少し、2012年から再び増加傾向でした。女性では2005年をピークに減少傾向となっていますが、全体で見ると2013年以降はほぼ横ばいで推移しています(以下「尖圭コンジローマ感染者数推移」参照)
感染後、3週間~8ヶ月程度で陰部や尿道・肛門などにイボのようなできものができます。このイボはニワトリの鶏冠のような形になることも多く、時には癒合し巨大化することもあります。一般的には自覚症状はありませんが、大きさや発生部位により痛みや痒みが出ることがあります。妊娠中に尖圭コンジローマ病変が産道にあると、経腟分娩時にHPV6・11型の母子感染を起こし、児が若年性再発性呼吸器乳頭腫症を発症することがあります。
問診と視診で診断が可能ですが、難治性の場合や梅毒などの鑑別のために生検による組織診断や遺伝子診断が必要になることがあります。
1
医師問診
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視診もしくは難治性の場合、患部の一部を採取し検査
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2週間後結果説明
イミキモド5%クリームの外用薬による薬物治療もしくは凍結療法、レーザー蒸散や切除などの外科的治療があります。いずれも単独では治癒率が60-90%で再発率が20-30%であるため複数の治療法を組み合わせて行うこともあります。パートナーに病変がある場合は同時に治療します。治癒しても3ヶ月以内に約25%が再発するので最低3ヶ月は経過観察が必要です。
HPVのタイプによっては癌を引き起こします。最も有名なのは子宮頸癌です。他にも、肛門癌、陰茎癌、中咽頭癌などの癌の発症に関連しています。発癌性を有するHPVの高リスク型は、16、18、31、33、35、39、45、51、52、56、58、59、68、73、82型などが存在します。その中でも16型と18型の2種類が大部分のHPV関連癌を引き起こします。性交渉により高リスクHPVに感染し、持続感染することで癌が発症します。 次に子宮頸癌について詳しく述べます。以前は子宮頸癌の発症のピークは40~50歳代でしたが、最近は20~30歳代の若い女性に増えてきており、30歳代後半がピークとなっています。国内では、毎年約1万人の女性が子宮頸癌にかかり、約3000人が死亡しており、また2000年以後、患者数も死亡率も増加しています。 HPVに感染しても、90%の人においては免疫の力でウイルスが自然に排除されますが、10%の人ではHPV感染が長期間持続します。このうち自然治癒しない一部の人は子宮頸部異形成とよばれる前癌病変を経て、数年以上をかけて子宮頸癌に進行します。いきなり癌が発症することは稀です。定期的に検診を受けていれば、子宮頸部異形成の段階で治療し、癌への進展を食い止めることができます。しかし、日本ではまだまだ検診率が低く、発見された時には子宮頸癌が進行した状態で癌のために子宮を摘出しなければならず妊娠を諦めなければならない若い女性もいます。子宮頸癌になる危険度は、HPV16・18 型感染がある女性は、感染のない女性の 200~400 倍高いと言われています。
他の性感染症と同様に性交渉時の正しいコンドームの使用が大切です。 また、他の性感染症と違い尖圭コンジローマやHPV関連癌の予防のためのHPVワクチンがあります。HPVワクチンは世界120カ国以上で公費助成による国の接種プログラムが実施されていて、ワクチン接種は世界的には常識となっています。ワクチンには高リスクHPVのみをターゲットとした2価ワクチンと低リスクHPVまでカバーした4価ワクチン、9価ワクチンがあります。このうち、日本で女子への定期接種として接種できるのは2価ワクチンと4価ワクチンです。性交開始前の接種が一番予防効果が高いです。ワクチンの予防効果は高いですが、100%癌を予防できるわけではないので、女性の場合はワクチンを接種しても定期的な子宮頸癌検診が必要です。 男性のHPV関連癌もあるため、男性がHPVワクチンを接種することは、女性にHPVを感染させることを防ぐだけではなく、男性自身の身を守ることにも繋がります。日本でHPVワクチンは男子の定期接種となっていませんが、9歳以上であれば自費で4価ワクチンのみ接種可能です。
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